スライドピースのお話 | ||||
スライドピースはエンジンの回転をランププレート(カム)という部品に伝えられ またその動力を変速機の一部であるプーリーへ伝える際に、鉄製のランププレートがアルミ製のプーリーにダメージを与えないよう保護するいわばクッションにような部品です。 プーリーは変速機の一部なのですが、つねに左右運動を繰り返しています。そのためランププレートとプーリーは摩擦が発生し、その摩擦する部分に樹脂製であるスライドピースが使われています。 |
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スライドピースの形や素材は各メーカー様々で、直径が小さいものから、大きいものまで沢山の形や、サイズがあります。 | ||||
プーリーはスピードが一定であればさほど左右運動を行わないのですが、加速時、減速時、スピードが変わり変速を行う時に左右に動きます。この時スライドピースに摩擦が発生します。特に加速時にはスライドピースに圧力がかかり同時に摩擦も発生することから、スライドピースには、耐熱性、耐摩耗性が求められます。 そのため使用される素材はエンジニアリングプラスティック(EP)の中でも特殊な樹脂を使われることが多いようです。 |
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このスライドピースが磨耗し破損してしまうと鉄製であるランププレートがアルミ製のプーリーに動力を伝える際に直接干渉してしまい、プーリーに大きなダメージを与えてしまいます。 (鉄はアルミより硬いため、やわらかいアルミは破損してしまう) 最終的にはプーリーのリブ部分を完全にそぎとってしまい、プーリーは動力を受けられずランプレートは空回りします。 |
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下の写真はスライドピースが破損したことにより鉄製であるランププレートが直接リブに干渉してしまい、完全にリブが無くなってしまった状態。これでは変速どころか、動力を受けることが出来ず、動力を伝えることが出来ません。 | ||||
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