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 ファイナルギアのお話
 1次減速、2次減速ギア
ハイギヤ キット (一次側) 14×38 ハイギヤキット
1次減速ギア 2次減速ギア

 スクーターには最終ファイナルギアという部品が設けられており。1次減速ギア、そして2次減速ギアと2回に分け回転を減速させ最終リアホイール(後輪軸)に伝えます。

 これがどういう事かと申しますと、エンジンがクランクシャフト通じて回転運動行い、駆動をしているのですが、この回転運動が最大8000回転だったとします。8000回転とは8000rpmの事を言い(revolution per minuteの略)1分間に何回回転するのかといる数字です。このエンジンの回転をそのまま後輪に伝えたとします。(実際は不可能ですがこの不可能な計算をしてみたいと思います。)後輪タイヤは1分間に8000回転も回ってしまうことになり。タイヤの直径が50cmだったとすると1分間に12.56kmも進むことになり、さらには時速750kmにも達します。はっきりいって物理的に実用化するのは不可能な数字です。
そこで現れるのが減速ギアです。エンジンの回転を実用レベルまで落とす役割を果たしています。例えば8000回転を10倍位減速させれば速度は時速75kmまで落ちることになります。エンジンの力(馬力)も考えながらファイナルギアで回転を減速調整することで実用できる動力としてタイヤに伝えています。
エンジンの回転数を変速比と1次、2次の総減速比を割り、タイヤの外周へ当てはめると計算上のスピードが求められます。(あくまで計算上の結果で目安にはなりますが、実際には負荷や力のロス等がありますので計算通りにはならない)このファイナルギアを調整すると、変速機(プーリー)が行った回転動力を変化させることができるので、プーリーとファイナルギアは合わせて考えるのが適当だと思われます。変速させた動力を最終どのような回転数で使うかはファイナルギア次第と言う事になります。

 

ファイナルギアと時速の関係を式にしました。
実際の例も参考として記載しましたので確認してみてください。
例のような情報は全てパーツリストやメーカーホームページ等に掲載されているので駆動系カスタマイズする時、基本の目安になると思います。

( エンジンの回転数 × 60 ( 時速を求めるため時間回転数に変換 ) ÷

 変速比 ÷ 総ファイナルギア比 × 

( タイヤの外周mm ÷ 1000000(時速を求めるためmmをkmに直す) ) = 時速

■例
ここでシグナスX125を参考にして計算してみたいと思います。
最大出力回転数8500rpm
変速比:  最小変速比2.398~ 最大変速比0.823
総減速比:  9.742  (1次減速比 2.923×2次減速比 3.333=9.742)
タイヤの外周: 1484mm (タイヤサイズ120/70 12 51L)
タイヤ外周の求め方
タイヤ幅120mm×扁平率70%=84mmタイヤの高さ×2=168mmタイヤ高さの直径
ホイール直径12インチ×25.4=304.8mmホイール直径mm
(168+304.8)×3.14=1484mm(タイヤ直径外周)

最大減速時
8500×60÷2.398÷9.742×(1484mm÷1000000)=32.40km
最小減速時
8500×60÷0.823÷9.742×(1484mm÷1000000)=94.40km

 

※たとえばエンジンをチューンUPし9500回転まで最高出力が上がったとするれば最小減速時は94.40kmから105.50kmになります。ファイナルギアを変更しても計算上の目安が付きます。

 

 


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